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『露草の唄 山村に百年生きぬいた母の記録』
秦  敏行様
   昨年十月妻の母が百才で永眠しました。
 明治、大正、昭和、平成、を生きぬいた母は、福井県に接する、岐阜県揖斐川の上流にある、緑と水そしておいしい空気に恵まれた小さな山村に生れました。
 大正時代、名古屋の女学校を卒業し、村の学校で教員もしました。しかし昭和十五年に夫と
死別し、母親一人で七人の子供を育てることになりました。
 苦労の甲斐があって、晩年は八十人を超す一族に囲まれて過すことができました。
 今年二月兄弟で久し振りの一泊旅行をし、思い出の記憶を辿り、みんなで母の記緑を綴り一冊の本にまとめよう、と云う相談をしました。 幸い長女が出版の経験が多くあり、作文の添削を担当しました。その他兄弟が力を合せて七ヶ月、一粒社の都築社長に、多大なアドバイス協力を頂き、立派な本が完成し大変喜んでおります。ありがとうございました。

『南吉の詩が詩る世界』
新美南吉記念館 館長 矢口  栄様
   南吉の詩と初めて出合ったのは昭和三七年南吉の最初の詩集「墓碑銘」によってだった。
 当時私は、南吉の詩を辛く悲しい詩だとばかり思っていたのだったが、実はそうではなかった。その詩は、辛く悲しい作品とともに、はかなく美しい作品、明るく爽やかな作品、ウイットとユーモアに富んだ作品、ひたすらに純粋なものを求めた作品、超現実的な作品等々、実に多彩であった。
 平成八年より南吉記念館に席を置くことになった私は、「記念館だより」に南吉の詩を紹介し解説させていただく機会を得た。以後足掛け六年間にわたり書き綴ったものを一冊にまとめてみたら、という読者の声をいただき、自分も南吉文学の原点ともいえる詩を一人でも多くの方に楽しんでいただきたいと思い「南吉の詩が語る世界」の出版となった。
 今回の出版に際し、詩人の谷川俊太郎氏より推薦のことばを寄せていただいたことは、何より幸甚なことであった。

『もうパーキンソン病と呼ばないで』
 丹羽 浩介様
    進行性の難病、パーキンソン病を発病したのは四十五歳の時である。当時、薬の効くのは八年といわれていた。と言うことは五十三歳で社会生活が出来ないことになる。多少の葛藤曲折はあったが私は人生を受け入れた。
 昨日はすぎたこと、明日は未だ来ぬ日、今日一日に全力で生きることにした。その後二十年、私の病状はストップしたままである。体力には欠けるが健常者と変わらない。その秘訣は、病気を意識しない生活に徹したからだ。
 この病気、診断が下ると大抵の人は、ショックでしばらく立ち上がれない。そのまま寝込んだりする人もある。社会生活に不便はなくとも先行きの恐怖感に自分で負けてしまう。執筆の動機はここにある。「今を無駄にするな、身体は倒れても心に錦を飾れ」私の体験を通して呼びかけたい一心で原稿を書き綴った。心が通じて読んでいただいた人には元気が出たと大変好評である。感謝。

一粒社発行 『Page1.news』より抜粋

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